目次
東京、詩語の羽が飛んで行った
戦後詩の小さな夜
Find the river、石狩
亀裂のオントロギー
指弾の沼
丘の頂がなくなった、と私たちは言った…
定位、スクリーミングバブル
夢の入り口
新しい時代の恋人
愛情身体
馬小屋
白い文法
人の朝
一秒
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Marie
4
物質としての本の重要性を改めて実感した。疾走する言葉の意味を捉えかねているのに涙がこぼれそうになる。意識して現代詩に触れたのは初めてであった。本の形、紙の質感、フォント、文字の大きさ、余白、すべてが緻密に考えられてひとつの「本」にまとまっている。電子書籍ではまったく伝わらないだろう。マラルメの骰子一擲を思い出した。最近ようやく見つけた。電子の海には作者の情報があまりにも少ない。同時代の人なのに。何にも役立たないと言われがちな文学部のようなところで過ごし学んだ事が、今になって使える技術として手の中にある僥倖2021/06/19
Cell 44
2
「倒れたところに「伝える」を振り下ろし俺たちの墓標としてほしい」(「白い文法」)「伝わる=二人称の不可能性」(「新しい時代の恋人」)の詩篇たちか、人称(人/称)の亀裂、だろうか、「乗り越えがたい〈一〉に向けて在る、という様態において在る、という亀裂の存在、心の底の網」(「亀裂のオントロギー」)。そして花や陽の光の向日性もどこかこの詩集で眩しい。2016/01/22
ザックばらん
0
Love & critique !2016/03/16
-
- 和書
- Cハンドブック