目次
破れた世界と啼くカナリア(ユリイカばーじょん)
世界に影が射すと
そらの話をしよう
星と花火と(光のゆーれい;ガラスの破片;破れた世界と啼くカナリア(文學界ばーじょん)
セカイは月曜に始まって
紙の星が頭上に輝いて
反復する(街の;ちゅーりっぷの首を刎ねる;あおい空の粒子があたりをおおって;声が空から降ってくる;光の屈折;されど罪人は夏と踊る;壊れたソラ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
新田新一
37
この詩集は、他の日本の現代詩と同じように難解なところが多いです。「あなたのなかのしんとした夜に触れて/暗い海のほとりには複製された幽霊がゆらいでいます」(13ページより)こんな表現を読むと途方に暮れます。でも、読み進めていくと確実に心に伝わってくるものがあります。それは現代社会で生きる悲しみや孤独感、苦しさといったものです。作者の言葉に自分の心が共鳴して、心の一部が少しずつ変わっていく感じがします。詩を読む楽しさはそこにあり、読み終わった後は、ありふれた日常生活にも、救いが見つかると思えてきます。2025/10/01
、
11
3冊のうち、この本が1番好きだったかな。「描線が欠けているヒトを抱きしめてください/セカイとセカイとがふたたび重なるために/そこにどんな花が咲くのか/遠い夜空のあの月の下に/複製の月の下でも咲く花はあるのか/4Hのエンピツで/たたずむあなたのために/あなたのココロには咲かない花を半分だけ描いて/未遂のセカイはきっとどこかで交差する(夢を(かもしれない/それだけを/キズのようなキボーならほそい三日月に向かって手をのばす/ことだってある(かもしれない」〈破れた世界と啼くカナリア (ユリイカばーじょん)〉2015/04/07
mogcom
1
いつもいつもまず装丁がかっこよすぎる。そしてその装丁は見た目だけでなく内容と響きあっている。2011/11/06