内容説明
一つの時代によって遺棄された、精神の狂気の内景に降りてゆく、地獄巡りの長篇連作詩。
目次
時の行方
第三の男へ
一九七二年の幽霊船
もうひとつの「北東紀行」
トランスミッション
スケルツォ
出現罪
ソクラテスのくしゃみ
ソフトボール公判
三角点―あるいはメイルストロム
二〇一〇年夏、ペルセウス座流星群の下で
対位法―あるいは波間に消え去るメモたちの群れ
大凶事昔暦
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiroizm
11
現代詩手帖９月号に掲載されてた著者の詩が気になって読書。2010年発表の130ページの連作詩集で、小説なら薄い本だけど、語彙も潤沢、重みある言葉で紡がれた次々と現れるシュールなイメージに終始圧倒されっぱなし。特に何かに取り憑かれた女性の赤裸々な思い出語りのパートが生々しく強烈で、読後はマルケスなどの南米文学数冊分読んだような疲労感。最果タヒが刃なら、これは噴火で飛んできた岩塊。日本現代自由詩すごいな。2020/10/22
-
- 和書
- 公共工事請負契約の実務
