内容説明
他者と出会うざわめきと煌めきが詩のいのちを誘う。紀伊半島を巡る「フィールドワーク詩集」ふたたび―。
目次
龍神
野中
補陀落
お燈祭り
玉置山まで
田辺
波田須
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新川創士
1
“イメージと現実との乖離に直面したとき、イメージに幻滅するのか、或いは、現実との隔絶を以て、むしろイメージを確固たるものにするのか、或いは──/つまり、われわれがその狭間で右往左往しているというだけで、イメージと現実にはその程度の差異しかないのだと、ぼくは思うのである” https://note.com/shinkawasoushi/n/n1469557d532f2025/04/09
May
1
紀伊半島を巡るフィールドワーク詩集。土地・場所・風景が固有の音楽を奏でている。観察者としてではなく漂泊者として山に海に足を運ぶ。鮮やかな彩りが連なっている。でもところどころに見える地名や人名に強い疎外感を覚える。抽象化されていない土地や人の姿に共感できない遠さがある。分かち合えるイメージの部分と分かち合えない土地や人との関わりの部分が詩の中に混在している。奇妙な印象が残った。2013/03/19