半島の地図

半島の地図

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  • サイズ A5判/ページ数 116p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784783731405
  • NDC分類 911.56
  • Cコード C0092

内容説明

波が削り取っていった離れ島、地図には記されない土地の名。揺れる光の先にある、わたしのような―。不安定な生のかたちを見つめる言葉に、清冽な抒情といのちのにおいが立ち込める。

目次

サイゴノ空
半島
指先に触れるつめたい皺
給水所
舟に乗る
ドライヴ
春雷
通り雨
月曜の朝のプールでは
夏の獣
墜落の途上で
夜の果てまで
2007.11.17 池袋13:06

幻の馬
午後の突起
おかえり
世界の雫
水のさき ゆびの先
半島の地図
留守

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふくしんづけ

9
自らの肉体の不在の部分を、あるいは、喪失した肉体のその先を、外界のあらゆる姿、音、匂い、気配に委ねていくような詩の集まり。ぱっと見、散文的すぎるかと思うも、ひとつひとつの言葉を追い始めればその魔術に囚われる。〈わたしのなかを流れていたいろいろなものが〉〈外に出てしまって流れているみたい〉〈そうじゃないここは川辺だ〉『サイゴノ空』〈水島〉〈というそこは昔は半島に連なっていた土地〉〈離れ島〉〈わたしのからだのなかにいつもある わたしから離れていこうとするものを そんな名で呼んでみようか〉『半島』2021/12/09

桜井夕也

1
「そんなふうに/とつぜん現れた世界の果てに巻き込まれてしまうことだって/あるかもしれない今この瞬間のわたしの足元に/大きな滝が出現してわたしの世界の果てとなったとしても/おかしくはない」(「2007.11.17 池袋13:06」)たとえば、いまここにいる床がぱっと消えてしまうことがあるかもしれない、ないとは言い切れないのではないか。そんなことを昔哲学の講義で聞いたが、この詩集を読みながら、そうした世界の謎のようなものを考えていた。もちろん、エロチックな詩もとても好きです。2014/07/09

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