内容説明
あらゆる書物に遍在する注解の虫たち、ページの余白を自在に飛び交う疑い鳥たち。それらが岡井隆の脳で蠕動し、けたたましく啼く―「注解詩」という来るべき詩歌。
目次
側室の乳房について
鼠年最初の注解
川村二郎氏を悼む
校歌についての断想
鴎外「鼠坂」補注
ウィトゲンシュタインと蕗の薹
熊野
オネーギン付薔薇の騎士
百年の後
リハーサル
『おくのほそ道』(安東次男)注解
教授と「おくのほそ道」異聞
夏目断想集
注解する宣長
建の妻
自叙伝を書く原っぱ
身ごもる少年
牛と共に年を越える
私室
年賀
注解する者からの挨拶