内容説明
人間の生存の未来に詩を埋葬せよ。煽動、転覆、略奪、収容そして虐殺。歴史/国家の遠景に生と死の物語を見つめ、「世界批判」と「文学批判」を同律として書き継いだ、稲川方人、待望の長篇詩集。
目次
1 戦時の町の花摘みの歌(亡霊たちの見えない手を;微かな月光に恋い焦がれて;「世界」を戒める若い傷が;私の母の「遺恨の瞳」は ほか)
2 抵抗のコラール
3 新しい塹壕の掘られた世界で(祈る声がありさえすれば;初期二〇世紀の数学者たちは;草の位置にまで塞がれた眼を;かくも容易に「生命」の諾否が ほか)
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- 和書
- 勇魚(いさな) 〈上〉



