内容説明
「ナナカマド」という植物の名に導かれて詩集をひらくと、そこには親から子へ、脈々と受け継がれる血の濃さ、生の強さが息づいている。古き農村の生活のなかで世代を通じてその旧態を超えていきながら、そこにあらたな希望を見出してゆくひとりの女性の生に、戦後六十年があざやかに浮かびあがる。
目次
締まらない戸
ナナカマドの歌
わたしの知らないわたし
唄の行方
雑木林
鳥影
雪の時間
カヤパの庭
オブジェ
所在〔ほか〕
著者等紹介
田中郁子[タナカイクコ]
1937年生れ。日本現代詩人会会員。詩誌「すてむ」同人。個人詩誌「緑」編集(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。