内容説明
恋の苦しみ、孤独、裏切り、病気の苦しみからふところがさびしいときまで、言葉をもって毒を制する詩的錠剤。定評ある飯吉訳を全面改訳。真鍋博氏のウィットに富んだイラストを添えた痛快無比の人生詩集。
目次
ぐうたらの魔力
簿記係から母親へ
けちん坊が雨の中を行く
不実な女の物語詩
海抜一二〇〇メートルの上流階級
ある夫婦
裏通りで
略歴
日曜の朝の小さな町
典型的な秋の夜ふけ〔ほか〕
著者等紹介
ケストナー,エーリヒ[ケストナー,エーリヒ] [K¨astner,Erich]
1899年、ドイツ・ドレスデン生まれ。ドイツ文壇の中心人物として、ナチ政権下には焚書の憂き目にあいながらも、詩、児童文学、小説において旺盛な活動をした。1974年没
飯吉光夫[イイヨシミツオ]
1935年、満州奉天生まれ。1959年東京大学独文科卒、1962年同大学院修了。1973年‐74年、ベルリン、パリに滞在(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スプーン
32
人生のペーソス溢れる詩集。 どうしようもなく、やるせない現実。 その現実に寄り添ってくれて、一緒にため息をついてくれます。 夕食時のビールの様な慰めの詩集。2017/05/22
テツ
24
ナチスに反抗し続けたケストナー。作品を通して小さき存在、こどもに深く強い愛情を注ぐケストナー。強さと弱さを備えていた彼の言葉は人生で躓いたときに支えになる。傷ついた心を癒し慰め、そして再び踏ん張るための力を与えてくれる詩の数々。月並みだけれど、文学って素晴らしいなと読む度に思います。言葉は人の内部に染み渡り、折に触れて力を与えてくれる。ありがたいことだ。2017/07/25
保山ひャン
5
「孤独が耐えがたくなったとき」「なまけたいとき」「病気で苦しんでいるとき」「芸術が分からないとき」「生きるのがいやになったとき」「旅に出たとき」などなどのときに応じて処方されるケストナーの詩集。励ましたりポジティブなものの見方を提示したり、というありがちなヤンキーポエムではない、深みのある詩だった。真鍋博の挿画もいい。2016/05/30
rinrin
0
【BOOK(2013)-133】!!!!!!!2013/05/07