内容説明
マカオに生まれ、香港に育ち、台湾で学び、現在はアメリカに住む“浪遊”の詩人、張錯。はるか唐代の陶人形たちに命を吹きこみ、時空を超えて自らのアイデンティティをめぐる旅にでる。最新の2冊の詩集を中心に、万華鏡のように展開する新しい言葉の世界。
目次
ホタルの歌
もうひとつの遙かな望み
春望
油桐花(アブラギリ)の歌
春の暮
旧金山(サンフランシスコ)
鍵かけ寄願
唐三彩載楽駝
唐三彩載楽駝の二
唐三彩鎮墓獣〔ほか〕
著者等紹介
張錯[チャンツオ]
1943年マカオに生まれ。1955年香港に移り、カトリック教イエズス会が創設した九龍華仁書院の英語課程で小学校から高校まで学ぶ。1962年台湾に転居し、国立政治大学西洋語文学系で英米文学を専攻。1965年第一詩集『過渡』。1966年大学卒業後、香港に戻り父の事業を受け継ぐ。1967年、詩集『死亡的觸角』。渡米し、ブリンガム・ヤング大学修士課程で、英米文学を専攻。1969年英文学で修士号取得。シアトルのワシントン大学比較文学博士課程に進学。1973年、アイオワ大学にてポスドク研究員。1974年、ワシントン大学から比較文学の博士号を取得。ロサンジェルスの南カリフォルニア大学東アジア言語文化学部及び比較文学学部にて教える。1982年長詩「浮遊地獄篇」が『中国時報』第五回「時報文学賞」叙事詩部門で第一席に選ばれる。カリフォルニア大学サンディエゴ校にて一学期の客員教授。1988年国立政治大学西洋語文学系で初めて教える。夏、高雄の国立中山大学で客員教授。1989年詩集『飄泊者』が中華民国第十四回国家文芸賞を受賞。2001年初秋、香港城市大学中国文化センターにて客員教授。2003年春学期に香港浸会大学中文系にて客員教授。2006年夏6月、広州曁南大学にて一ヶ月の客員教授
上田哲二[ウエダテツジ]
1954年、大阪市生まれ。オレゴン大学卒。ワシントン大学大学院(MA)を経て大阪大学大学院博士課程修了。博士(言語文化学)。2007年より、中央研究院文哲所(台湾)博士後研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。