内容説明
平明な話し言葉で田園や「反戦」をうたいながら、意識から無意識、そして再び意識へと跳躍して得たイメージを言語化し、芸術的究極性へと向かうブライの傑作選詩集。意識のそこから湧き出る鮮烈なイメージ。理想的共訳でおくる待望の書。
目次
第1章 三音量のリュート
第2章 詩集『貧しさと死の道』より
第3章 詩集『雪野原の中の沈黙』及び『この木は千年間ここに立ち続けているだろう』より
第4章 詩集『体のまわりの光』及び『歯母神ついに裸身となる』より
第5章 散文詩集『朝顔』より
第8章 詩集『黒衣の男身をひるがえす』より
第9章 詩集『二つの世界で一人の女性を愛すること』より
感想・レビュー
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kentaro mori
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「Ⅰ 広い原っぱに一本だけ木が立っている この木のなにがそんなに変なんだろ?/柳の木だ。僕はまわりをぐるぐる回る。/からだが妙に引き裂かれ 木から離れられない。/とうとうその下に座ってしまう。 Ⅱ どこまでも続く乾いたトウモロコシ畑に一本の柳。/葉っぱは幹のまわり 僕のまわりに散らばり/もう茶色で やわらかい黒の斑点が見える。/とうもろこしの茎だけが今 さやさや鳴ってる Ⅲ 冷たい太陽 霜におおわれた空間を貫いて燃える。/草はとっくの昔に凍え死にしてる。/2018/04/04