内容説明
第二次世界大戦前の1938年8月から39年1月―季節は秋から冬へと移ろい、詩人の恋は終わりを告げ、情勢はしだいに暗雲に覆われてゆく。二十世紀を代表する北アイルランド詩人ルイ・マクニースの最高傑作、危機の時代に描かれた長篇詩を緻密な翻訳と詳細な注釈で新たに送る。抒情とジャーナリズムの高度な結晶。
目次
(ひそかに…)
(蜘蛛よ…)
(八月もほぼ…)
(九月が…)
(今日は…)
(そして僕は…)
(会議、休会…)
(心地よく…)
(やっと我々は…)
(というわけで…)〔ほか〕
著者等紹介
マクニース,ルイ[マクニース,ルイ] [MacNeice,Louis]
1907年北アイルランドのベルファストに生まれる。オックスフォード大学で西洋古典文学を学ぶかたわら、詩人としての活動を開始。作品には危機の時代の政治的問題、出自や信仰、数多の恋愛が色濃く反映される一方、風刺やユーモア、知性と抒情性の高度な融合など多面的な魅力をもつ。1963年没。オーデン・グループの詩人とみなされることが多かったが、近年アイルランド現代詩の先駆者としての再評価が進み、英国やアイルランドでは二十世紀を代表する詩人の一人と目される
辻昌宏[ツジマサヒロ]
1958年生。東京大学大学院博士課程中退。明治大学教授。英文学・イタリア文学
道家英穂[ドウケヒデオ]
1958年生。東京大学大学院博士課程単位取得退学。専修大学教授。英文学
高岸冬詩[タカギシトシ]
1964年生。東京大学大学院博士課程単位取得退学。首都大学東京教授。英文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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