内容説明
パブで街角で口ずさまれる言葉の魅力とは?代表詩のすべてを収録し、詩人たちのなまの声を通して、ヒーニー以降の、沸騰するアイルランド詩の現在をまるごとつかむ。口承文化の伝統や、複数言語、歴史の再解釈など進行形の動向をふまえ、新たな文化の在り方を提起する気鋭のフィールドワーク。声の文化への新視点。
目次
序章 詩人たちの島へ
1 ダブリンのポエトリー・シーン
2 現代史とディアスポラを語り直す
3 複数言語・セクシャリティ・共同体の政治学
4 可視と不可視のベルファスト
終章 オルタナティヴな文化のかたち
著者等紹介
栩木伸明[トチギノブアキ]
1958年、東京に生まれる。1987年、上智大学大学院文学研究科英文学専攻博士後期課程単位取得退学。2000年より白百合女子大学教授。専攻はW・B・イェイツ以降の現代アイルランド文学・文化。著書に『アイルランドのパブから―声の文化の現在』(NHKブックス)他がある
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感想・レビュー
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るりこ
1
この本を手に取った理由は二つ。キアラン・カーソンをもっと読んでみたい、且つ栩木伸明氏の著書だったため。でも読み始めてすぐ、二つの理由のみならず言語の魅惑にも酔いしれました。2013/01/18
石橋 こわし
0
アイルランド詩の権威である栩木先生の授業を受けて、優しそうで知的な雰囲気の人柄に触れ、発表のテーマにアイルランド詩を絡めたくて読んだ本。 僕は専門家ではなく、詩について詳しいわけではないから、正直書かれてる内容が難しくて、殆ど理解出来なかったのだけど、 こんな綺麗な文章の書ける先生が凄い人なのは分かった。 こんな風に、詩を読解してみたいなあ2016/12/26