内容説明
ブルースとジャズの代表的な詩人ラングストン・ヒューズ。活字の詩にとどまらず、肉声の詩でもあるヒューズの、優しさと力強さ、気迫にみちたユーモアを、そして原詩のリズムを、親しみ易い日本語に移しかえた不朽の名訳。
目次
大地の歌
太鼓と十字架
ブルースを演ってくれ
ハーレムの呼びかけ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
そり
14
叩かれても叩かれても決して屈しない、誇り高い反骨の魂が詩にのせられている。力強い、前進の足音が聞こえてきそうな。私は彼らの同胞とは違うが、それでも漲る生命力にあてられて、勇気が湧いてくる。2014/08/26
おおた
13
訳者のテイストが強いのは中野好夫を彷彿させるし、土着感は中野重治のよう。黒人の文化、特にブルースを主体に、その背景となる黒人の哀しみをうたう。権力の外側にいる彼らを描くのは、哀しみと共に笑いを開放し、捨て鉢な衝動に突き動かされ、生きるグルーヴに充ちた文章。「ひとつの夢がいまこの国で壁に背をむけている」世界は常にそんな危機に脅かされてきて、今の日本だって弱者が虐げられているのは同じだとも思う。「みんなが分けもたなければ日光のようにまた空気のように、その夢はいつどこでだって中身がなくなり死んじまうのだ。」2019/05/21
夜游の月
0
アメリカ黒人文学の詩人。 日々黒人がうけていた具体的な差別を謳い、日々踏みつけられ続ける憂鬱と魂の叫び、ブルースとソウルを謳った詩集。 木島始の訳もすばらしさもあると思いますが、読むと頭にブルースがあふれてきます。 好きな詩人です。2022/12/13
takenoko
0
おなじみの短い手紙、失業手当、渡さんの曲の元詩なのね。ブルースは悲しくはあるが、何かユーモラスなものを含む、って、そうだな、ラングストン・ヒューズが言うとそうだなって思う。 参考)マミー・スミス、クララ・スミス、ベッシー・スミス Georgia White2022/10/15
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