内容説明
うらなりは悲しんだ―今年は『坊つちやん』百年だというのに、何たる無理解!何たる作り話!あの人の気持ちも、山嵐と呼ばれた堀田さんのことも、わたしの心も、ちっとも分かっちゃいないんですね。これまで長く文学史家として研究を重ねてきた詩人は「大きな歴史と私史の交錯、いわび大文字の歴史と小文字の歴史とのクロスするところ」に発語の位置を見出す。百年目にして語られる新たな「明治」の発見。
目次
明治へ(蕪村が来たころ;大黒屋光太夫;シーボルト「江戸参府紀行」より ほか)
明治(明治;佐幕派のうた;痩我慢の説 ほか)
明治から離れて(波の音;仰げば尊し;日章旗 ほか)
著者等紹介
平岡敏夫[ヒラオカトシオ]
1930年香川県生まれ。筑波大学名誉教授・群馬県立女子大学名誉教授(元学長)。『石川啄木の手紙』(岩手日報文学賞啄木賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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