詩の森文庫
短章集―蝶のめいてい/流れる髪

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B40判/ページ数 211p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784783720126
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C1295

内容説明

農村の生活のなかで、生命の詩を謳いつづけた永瀬清子。詩人が詩作品とは別に、その形式を愛し、書き続けた「短章集」を装いを新たに刊行する。多くの読者に愛され、手渡されてきた名篇、待望の復刊。

目次

蝶のめいてい(心辺と身辺;空洞の木;糸と針)
流れる髪(らめんと;流れる髪)

著者等紹介

永瀬清子[ナガセキヨコ]
1906年岡山県生まれ。佐藤惣之助に師事し、詩作を始める。モダニズムの影響を受け、30年、第一詩集『グレンデルの母親』で早くも女性詩人としての地位を確立。金沢、名古屋、大阪、東京での生活を経て、45年、現在の赤磐市松木に帰郷、農業のかたわら詩作を行う。詩誌「黄薔薇」を発行、後進の育成に力を注いだ。95年に89歳で亡くなるまで生涯自己を中心に据え、生命力溢れる作品を書き続けた現代詩の母(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

内島菫

20
以前読んだ塔和子の詩集に永瀬清子が文章を寄せていたので本書を手に取ってみる。1906年(明治39年)生まれ、 1995年(平成7年)没。時代の制約を、彼女の女性観や左翼的な思想に感じるが、そうした、一般的には広がりとされる社会性にではなく、日々の生活未満の本当に何でもないこと=不思議と驚きに満ちていることをしっかりと掴みとる、その手つきが今なお生きている。その瞬間だけであっても、普遍的でなくても、逆に周知のことであっても、脇が甘くても(実際私は読みながら自分を確認するように心の中で反論したり、2020/07/29

yuki

4
年末に本屋さんで買った1冊。ほんとうによかった。生活の中で見つける言葉の奥深さに感動です。「悲しめる友よ」にお友達のお母さまを重ね、朝鮮大学の開学を「平和の時」としてよろこぶ作者の文化に対する奥深いとらえ方、臨終の場で「わしゃ算用が違ごうた」と語ったという老婆に共感する人々…。深く共感できる言葉の集まりです。2020/01/08

ニコ

4
ある古本屋さんのお勧めを読んで購入。永瀬さんとはあまりに年齢が違うので、実感できない部分も多かったけど、読んでいて心地よかったです。もう少し時間が経ったら、もう一度また読んでみたい。2014/05/13

k

4
「ことばはくだかれて常に寒中の輝く放水を受けていなければならない。/ことばはくだかれて微塵になって、常に光の中に生まれかわらなければならない」「詩人はただ美しいある性質を求める仕事なので、本当は「井戸掘り」とか「鉱夫」などと同じものだ」2014/03/18

tsu55

1
短章とは何だろうか? エッセイのようであり、アフォリズムの様でもあり、また散文詩の様でもあるけれど、この2冊の本に集められている「ひとりごと」のような文章のことをさすらしい。 ごく短い文章なのだが、これが結構グッとくる。主婦として、百姓としてまた役所勤めの中から得た生活感。詩人としての感性。深い思索。これらが短い文章に織り込まれているからなのだろう。

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/425655
  • ご注意事項

最近チェックした商品