内容説明
詩は孤独であってはいけない。ルリアンス=信頼、結びつき…。ひんやりと明るむ寄る辺なき時代、それでも詩は今ここで共にあることをもとめている。「女性詩」から北村太郎、パウル・ツェランまで、個を超えた言葉の力に、生への希求を託す。2000年代の詩意識を鋭示する待望の詩論集。
目次
1 女性たちの声(「わたし」から「世界」へ、「世界」から「わたし」へ―九〇年代末、「女性詩」はどうなっているか;はるかな島―石垣りん;“蕩尽”の花火―吉原幸子『発光』 ほか)
2 生と言葉(原理へ;加藤典洋の「水」;折り返しとしてのエロス―吉本ばなな『体は全部知っている』 ほか)
3 詩のみなもとへ(詩と時間―北村太郎を中心に;詩の「野蛮さ」について―パウル・ツェランをめぐって;鳥の眼が導く方位―吉本隆明『記号の森の伝説歌』 ほか)
著者等紹介
河津聖恵[カワズキヨエ]
1961年東京生まれ。84年、京都大学文学部独文科卒業。85年、第二十三回現代詩手帖賞受賞。詩集に『夏の終わり』(第九回暦程新鋭賞)、『アリア、この夜の裸体のために』(第五十三回H氏賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
-
- 和書
- ふしぎに出会う日々