内容説明
箱の底でたくさんの黒豹の目玉が輝いている―人間の生理の疼きと亡くなったものたちへの哀惜、その閉じ込めることのできない情念。これは失われたすべてのものたちへの井坂洋子の喪の行為である。女性詩の極致を示す10年ぶりの新詩集。
目次
返歌 永訣の朝
狒狒
雪原の火
だれか、
夏に逝く人
草を踏み
空閨
血流
カッパ
瞼〔ほか〕
箱の底でたくさんの黒豹の目玉が輝いている―人間の生理の疼きと亡くなったものたちへの哀惜、その閉じ込めることのできない情念。これは失われたすべてのものたちへの井坂洋子の喪の行為である。女性詩の極致を示す10年ぶりの新詩集。
返歌 永訣の朝
狒狒
雪原の火
だれか、
夏に逝く人
草を踏み
空閨
血流
カッパ
瞼〔ほか〕