内容説明
国家の掟/弔いの掟―。歴史の忘却に抗い、来たるべき民に呼びかける、記憶と情動のざわめく舞台。いま最も注目される俊英の最新長篇詩集。
目次
雪と唇
石
手紙
回想
忘却
アンティゴネー、暦のない墓
時の歌、終わりなき終わりのために
糸
血族
沈黙のためのオード
弔鐘
告知
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kentaro mori
1
⚫︎私たちが生きる/白い排除の無意識/白い記述の夢/そんな恐怖の形式が/なぜ人の葉を断ち/人種の書物を綴じ合わせてしまうのか/誰ひとり記憶することのない灰たち/誰ひとり吐き出すことのない古い声たち/だから/振動せよ、振動せよ/私たちの種子は外にある/私たちの種子は外にある/名を告げるため/震える一つの名を二つの口で解き放つために(雪と唇)⚫︎なぜ糸は結ばれるのか息は終わるのかいったいなぜわたしたちは名づけるのかわたしたちはすでに名の後あるいは前にいて繰り返すそう何度でも繰り返すだろう集合と睾丸と貝殻と国家2025/08/10