内容説明
戦中世代の青春と模索。舟木先生に仮託して、著者は戦時下の学徒の運命を描く。「ハイネは弾圧に追われてパリにのがれ、著作は発禁となり、ふたたび祖国ドイツの土を踏むことはなかった」と。この「蜜月の授業は、一年とつづかなかった」。「やがて、ぼくらは勤労動員にかり出され、もとの教室にもどることはなかった」から。家を焼かれ、本を失い、授業をなくした「時代の子」の詩と真実がここにある。
目次
舟木先生のこと
新田郡安養寺村
早慶卓球新人戦
陸軍被服廠
罹災
池上線の電車で
愛と断章
告白
若き哲学徒の手記
入営通知〔ほか〕
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- 和書
- 月山山菜の記
