目次
詩集“優しい大工”から
詩集“月の車”から
詩集“少年伝令”から
詩集“艀”から
詩集“浦へ”から
詩集“荒屋敷”から
詩集“風攫いと月”全篇
散文
童話 もどりみち
インタビュー 終わりのない“戻り道”
詩人論・作品論
著者等紹介
福井桂子[フクイケイコ]
1935年1月1日青森県八戸市に生まれる。郊外の乳母宅に預けられ、六歳まで乳母の家で育つ。53年、青森県立八戸東高等学校卒業。57年、東京女子大学文学部西洋史学科卒業。福音館書店に入社、編集部勤務。60年、三木卓と結婚。65年より菅原克己主宰の詩誌「P」に参加。2007年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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SIGERU
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福井桂子。幼くして生家を離れ、6歳まで農家の乳母に預けられた。その禍根な幼児体験と、青森の風土からうまれる幻想を、生涯に亙って書き続けた。彼女の詩は、たとえば風が囁きかけてくるように、人ならぬ巫女の咒言のように、神秘をまとっている。彼女の魂のなかでは、無垢な文学少女と、東北の女童子とが共存しているのだ。「木の香 酒の香 わだちのついた道… アイスランドの林のなかにいた 小さな小さなわたし」(『アイスランドの子もり歌』)。「幾たびかわたしはあれを殺そうとした 小動物よりしんじやすい童子」(『風攫いと月』)2021/11/01