目次
詩集『姉の筆端』から
詩集『クウカンクラーゲ』から
詩集『Iritis』から
詩集『夏の終わり』全篇
詩集『アリア、この夜の裸体のために』全篇
詩集『青の太陽』から
散文
詩人論・作品論
著者等紹介
河津聖恵[カワズキヨエ]
1961年東京・渋谷区に生まれる。1979年東京都立国立高校卒業。1984年京都大学文学部独文科卒業。以後、京都在住。大学在学中より「現代詩手帖」「ユリイカ」等へ投稿を始める。1985年第23回現代詩手帖賞受賞。1986年‐1995年「ケレン・ハップク」に参加。1996年‐2001年「pfui!」に参加。1998年『夏の終わり』(ふらんす堂)(第9回歴程新鋭賞)。2002年『アリア、この夜の裸体のために』(ふらんす堂)(第53回H氏賞)。2003年より「BCG」に参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とよぽん
20
2006年初版。詩よりも散文の方がよかった。詩の構成や用語が難解で、河津聖恵さんの「吐息=詩」は響いてくることが少なかった。最近の作品はどうなのだろう。2019/11/12
SIGERU
3
河津聖恵は、彼女がまだ現代詩手帖新人欄の投稿者だったときからのお気に入り詩人だ。硬質きわまる言語空間を構成する豊饒な語彙が特徴的な、生得の「言葉の人」。思潮社現代詩文庫の一冊であるこの詩集には、2005年までに発表された詩および散文が収められている。処女詩集「姉の筆端」収録の「脱衣場」は、現代詩手帖新人賞受賞作。当時、誌面で読んで非常な感銘を受けた作品である。彼女には珍しく性的なイメージが鏤められており、そのころ隆盛だった井坂洋子ら女性詩ムーヴメントの影響をうかがわせる。2017/01/15
AiN
1
著者略歴 河津/聖恵 1961年東京・渋谷区に生まれる。1979年東京都立国立高校卒業。1984年京都大学文学部独文科卒業。以後、京都在住。大学在学中より「現代詩手帖」「ユリイカ」等へ投稿を始める。1985年第23回現代詩手帖賞受賞。1986年‐1995年「ケレン・ハップク」に参加。1996年‐2001年「pfui!」に参加。1998年『夏の終わり』(ふらんす堂)(第9回歴程新鋭賞)。2002年『アリア、この夜の裸体のために』(ふらんす堂)(第53回H氏賞)。2003年より「BCG」に参加2019/12/03
たまぞう
0
大学でドイツ文学を専攻した人だからか、高校生のころに初めて買った詩集が谷川俊太郎の『うつむく青年』だったというのが信じがたいほど、響きの硬い、息苦しい詩を書く詩人だなと思った。作者のまなざしが詩的な思弁へと彫琢される際、同時に「自意識の鬱陶しさ」みたいなものが副産物として生まれ、それが読み手にとっての違和感・異物感として詩文の跡にわだかまる。そんな独特の「引っ掛かり」が、好きになれなかった。「言葉は他人に伝わらなくてよいという独我論を、詩の流れのいくつもの箇所で正当化してしまう」という瀬尾育生の評が的確。2021/11/11