内容説明
今日の代表的詩人を網羅し、時代の言葉の可能性を最も遠くまで展望した最大かつ最高度の詩集シリーズ。既刊詩集の全て、数多くの未刊詩篇を収録。主要詩論、クリティック、エッセイなどを収録。多彩な書き下し作品論、詩人論を併録。
目次
詩集“おっとせいは中央線に乗って”全篇
詩集“名前のない商店街”から
詩集“空から神話の降る夜は”から
詩集“ぼくの星の声”から
詩集“すばらしいさよなら”から
詩集“夜中の鳩”から
“未刊詩篇”から
エッセイ
詩人論・作品論
著者等紹介
友部正人[トモベマサト]
1950年5月25日、東京生まれ。各地を転々として育つ。高校1年の時、ボブ・ディランを聴いて自作の歌を歌い始め、72年、アルバム『大阪へやって来た』でレコードデビュー。以後30年以上にわたって精力的なライブ活動をつづけ、20枚のオリジナルアルバムを発表。77年、第1詩集『おっとせいは中央線に乗って』、以後6冊の詩集を刊行。他に『ジュークボックスに住む詩人』など7冊のエッセイ集、2冊の絵本がある。90年代後半からニューヨークと日本を往復しながら活動。2000年からは詩の朗読「no media」を開始し、3枚の朗読CDをプロデュースしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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じょうこ
6
収録の「フォーエバー・ヤング」というエッセイを寝床で読んで眠ったら、深夜午前2時アラブの国でフォーエバーヤングという名の、日本で負けたことのない4才馬がいちばんで駆け抜けた。この詩集には、ここかしこに扉があって、忘れかけていた場所や時代、終電やら街角やらへ連れて行ってくれる。絶景ではなく、ちっちゃくてほの暗くて、でもなんだか居心地のよい所。スズキコージさんの「絵の中のどろぼう」の原画展を観た後だったからか、どの詩を読んでもコージさん風の絵が見えてくるから余計に楽しかった。言葉が心を旅させてくれる本。2025/02/24
HiRaNo
1
歌うことが先にあった言葉だから、シンプルに読めるしそうしかできない2013/03/16
岡部淳太郎
0
なんというか、辻仁成もそうだけど、思潮社はこういう詩壇からかけ離れたというか、詩のジャンルの外にいる人を現代詩文庫で出すのはもうやめた方がいいと思う。この二人の詩人の詩そのものは否定しないし、普通に単行本の詩集として出すならいいんだけど、それを現代詩文庫に収めるっていうのは何か違う気がする。なんというか、詩のマニアックな読者以外にも色目を使っているさまが感じられて、正直痛々しい。2006/03/11