感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Maki
20
これしかもう彼の書いたものはないのか。もっともっと読みたい。これはもう恋と言ってもいいくらいに惹かれる。彼の書いた手紙なんてたまらなく好き。フランス文学とか全くわからないけど、それやルネッサンスについてやボードレールについて書いてるのを読むのが楽しい。駄目な人間はどこまでも駄目だと自分を思ってるところとか。中原中也がホントに駄目なところとか書いてあるのを読むのが楽しい。図書館で借りたけど買いたいなぁ。買っちゃいそうだなぁ。2019/10/18
些か/isasaka
4
24歳で没した富永太郎の詩集。詩集とは言いつつ富永の翻訳したボードレールの文章も載っている。翻訳ということは仏語も理解できるということだし、絵にも才能があったという話も「研究(他作家からの文)」の項に載っていて、天才というイメージを持った。書簡集と年表も載っており、作品と書簡を比べて時系列を追えるので面白い。亡くなる十日前の書きかけの手紙に「回復しつゝあることはたしかだ」と書いているのが何とも切ない。 秋の悲歎、ゆふべみた夢(Etude)、四行詩(青鈍)、遺産分配書が特に好み。2020/06/27
sk
3
サンボリストという感じはそんなにしない。ボードレールよりはむしろランボーに近い。知性で突っ走り才走った複雑な作風には親近感を覚える。2016/10/01
王天上
3
若さがまぶしい詩集だった。大正時代の青春には特別なものを感じる。2015/02/14
ぜっとん
3
いろんな人が凄い、凄いと言うから読んでみた。批判も多いし、歯牙にもかけぬという人もいるだろうと思う。しかし敢えて自分はこの詩人を評価しないでおく。と言うのも、こいつにはまったく、歯が立たなかった。ボードレールを読めばいいのかと思えば、違うボードレールじゃないというし、じゃあランボオかといえば、そういうわけでもないらしい。お手上げである。だから、感想を呟くくらいのことしか今はできない。悠遠な知力の叙情を感じられたが、時代性、作家性含め、非常な敷居の高さがあったと思う。2011/10/18
-
- 和書
- ぼくがここに