感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かふ
12
戦時に詩は翼賛体制として戦時協力した抒情詩だった。その反省か詩というものを理知的に分析的に書こうとしたのが小野十三郎なのかと思う。戦後詩は「荒地」派によってそれでもまだ叙情的に描かれていたのだが象徴詩というフランス近代詩から「もの」の概念、それはサルトルが示した実存主義のようなものだろうか?長谷川龍生の詩は乾いた喜劇性にあると思う。それは恐山のイタコのように言霊(コトバ)をものに憑依させてゆくイタコ芸のような詩人だろうか?「きみも、他人も、恐山!」のリフレインをつい口づさんでみたくなる「恐山」がいい。2024/05/29
misui
4
この人は他の詩人と毛色が違うというか、叙情を排していることや書法の面でも他と隔たっている。陶酔から常に醒めること、詩人自身をも超えたモノの世界に恐怖を語らせる…。飛躍や意味の宙吊り、起承転結のなさは、詩の向こうにある語りえない闇を思わせる。こういう言葉を物象と化した筆致は当時のエポックではないだろうか。とはいえ一読しただけではまったく掴みきれない。いずれあらためて。2014/06/08
sk
3
アクの強さがいい。2013/02/26
Cell 44
2
自伝が今まで読んだ現代詩文庫では一番面白かったですね。「赤ちゃん」と「恐山」が好み。2014/10/27
Auristela
1
これっぽっちも良いと思わなかった。2018/03/02