内容説明
儀礼に潜む意味とは。フィールドワークから得た仮説を現代社会に適用。
目次
第1章 生と死の儀礼における分類の次元
第2章 ンデンブの儀礼における双子のパラドックス
第3章 リミナリティとコムニタス
第4章 コムニタス―様式と過程
第5章 謙虚さと階級制―身分の昇格と逆転のリミナリティ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばん
4
コミュニタス、リミナリティは、日本史学や日本民俗学における様々な現象や無縁にも援用できる。だが注意がいるのは、彼はあくまで社会構造にこだわっているので、レヴィ=ストロース的な構造とは違う捉え方をしている点だ。だから、赤坂憲雄と接点を持たせる時は、注意がいる。2013/01/27
hamama
0
移行する瞬間は無防備になりがちで、ゆえに本質が垣間見れたりするものだろうか。2015/08/11
ノリオ。
0
構造と象徴に注目するレヴィ=ストロース的な手法を用いてザンビア北西部のンデンブ族の儀礼を考察するところから、社会構造の維持/浄化/更新に不可欠な一段階である「コムニタス」という非=構造へと、強調点は移行していくんやで。「社会は構造とコムニタスの弁証法的過程」という本書の総括を吸収するうえで多分重要なのは、p.182からのコムニタスの三類型だと思う。でも検証しつつ読むには、経験主義的な事例をもっと引き出せるようにならなきゃダメ。2012/09/25