内容説明
著者が自分自身の幼児期から描きはじめた一連の線画を通じて、成長とともに対象がどのように認知され表現されていくのか、その発達の歴史を追跡しつつ、線画という独自な表現世界を新たに展開する。
目次
この本を書くことになった直接の動機
金、雪、紙
平面的造形物と立体的造形物
写真と線画
予想と断片的な情報
個人における線画の発達
乱画の時代から造形の段階まで
思春期までの学童期
章と章の幕間に:比較例としての蒸気機関車
子供時代の終わりからおとなになるまでの間
造形における色の意義についての補足的考察
色の実質価値への疑問
分節化と単純化
写生と心象画
自由度
交通標識
略画では何が残されるのか?
なぜ再び動物略画なのか?
線は何をすることができるか?
銅板画と腐食銅板画
略画のための準備作業
墨略画―ある後退
それではどのようにして描くのか?