出版社内容情報
鉄砲名人の善造が捕まえたのは、狸の親子。母狸の願いで子狸は逃がしてやりましたが、その夜、子狸がやって来て…。手をあわせる子狸の姿にほろりとする昔話。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
60
こだぬきの母を想う懸命な願いが切ない。猟師の罠にかかったかあさんたぬき。こだぬきを必死に逃がして庄屋に売られてしまいます。その晩、猟師の家を訪れたこだぬきは、涙をぽろりと流してお願いをします。「かあちゃんをかえしてけろ」……。人間が悪役なのは珍しい。こだぬきを騙そうとする猟師ですが、それに対してこだぬきは…。泣けます。篠崎三郎さんの描くたぬきの表情がいいです。素敵なお話でした。2023/05/21
ヒラP@ehon.gohon
22
じんわりと心に響いてきて、気持ちが清らかになるようなお話です。 捕らえられた母親を返してくれと、猟師の家にやってくるこだぬきの願い、病気で寝ている父親への気づかい、自分は死んでも良いという切実さに、無視することはできないでしょう。 ぜんぞうどんの行動に、救われた思いがしました。 清らかなお話です。2023/05/09
ヒラP@ehon.gohon
11
C事業所で読み聞かせしました。2023/04/28
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
5
大きなタヌキが罠にかかり、高く売ることが出来た善三どん。ところが夜更けに子ダヌキがお母さんを返して欲しいと言ってきます。なんでも手伝うという子ダヌキ、あろうことかグツグツ煮えた鍋に自ら入ろうとする姿に善三どんは…。 ※外出自粛中の中メンバーと、いつもは選書しない分野に挑戦しように取り組んでます。私が高齢者向けに選書してみました。2020/05/05