出版社内容情報
現代の分析哲学における知識論の背景と展開について、類をみないわかりやすさで解説しており、とくに本文で紹介した「外在主義的知識論」について楽しく学べる。単なる教科書に終わらず、徹底した自然主義的知識論の展望も示し、刺激的である。
内容説明
これまでの知識の哲学を解体し、自然現象としての知識を捉える新たな認識論のパラダイムを構築する、ユニークな教科書。
目次
第1部 知識の哲学が生まれる現場1(なにが知識の哲学の課題だったのか;知識に基礎づけが必要だと思いたくなるわけ;基礎づけ主義から外在主義へ;知っているかどうかということは心の中だけで決まることなのだろうか)
第2部 知識の哲学が生まれる現場2(「疑い」の水増し装置としての哲学的懐疑論;懐疑論への間違った対応;懐疑論をやっつける正しいやり方)
第3部 知識の哲学をつくり直す(認識論の自然化に至る道;認識論を自然化することの意義と問題点;認識論にさよなら?;知識はどこにあるのか?知識の社会性;認識論をつくり直す)
著者等紹介
戸田山和久[トダヤマカズヒサ]
昭和57年東京大学文学部哲学科卒業。平成元年東京大学大学院博士課程満期退学。現在、名古屋大学情報文化学部助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
逆丸カツハ
29
大変良書であった。分析哲学の議論を踏まえずに本を書いたのは迂闊だったなぁ。でも、大陸哲学の側から情報に接近することの意義はやはりあるように思える。ある種の分析哲学の議論には可能世界を持ち出して、指示や真理の不可能性を指摘するが、可能世界はそれがなければ何も識別できず、それがあれば指示や真理は不可能になる、そのような両義的な装置に思えた。2026/04/08
harass
24
認識論についての入門書。物事を「知っている」ということはどういうことかということをわかりやすい例をつかって分析していく。プラトン以来の古典的な「正統な真なる信念」という認識論への疑問の問いかけの例と、乗り越える新しい認識論とはどういうものになるのかを易しく論じる。根本的な内容をわかりやすく語ることに感心する。当を得た例が豊富なのが理解を助けるのだろう。現代思想などと違う根源的で地味な内容なので類書が少ないと思われるが、個人的に長年疑問に感じていたトピックを徹底的に語ってくれる本を見つけて嬉しく思った。2014/09/27
愛楊
3
社会認識論やアンドロイド認識論など多方に目が配られた入門書。著者の好きなドレツキが推されている。2025/06/02
山田 仁
3
ノージックの懐疑論論駁の辺りが特に手品を見ているようだったので再読が必要かも。懐疑論と認識論のつながりなど理解できたが、カルナップやクワインの辺りなどはけっこう概説的だったので、流れをつかんだところで、もう少し詳しく知りたいと思った(著者がつけてくれている参考文献を読んでいくしかない!)。2017/01/24
なつめいろ
3
認識論の教科書。3部構成で知識の構造、懐疑論論駁、新しい認識論の各テーマを扱う。著者の取る立場は外在主義・自然化された認識論・社会化された認識論。外在主義は知識の正当化の中身に認識者自身がアクセスできる必要はないというもので内在主義と対立する。自然化された認識論は、実際の認識活動から独立に認識を探究すべきとする伝統的認識論に対立するもので、科学の成果を活かし経験的に認識を探究しようとする立場。社会化された認識論は、信念は個人によって保有されまた正当化されるという知識の個人主義に対立するもので、知識の2015/02/26
-
- 電子書籍
- トロけてもいいですか?【マイクロ】(7…
-
- 電子書籍
- アナグラアメリ 8 マーガレットコミッ…




