内容説明
２０世紀の出来事は、西欧的思考をその根拠から激震させた。そこに噴出した他者性と多元性に背を向けず、しかもやみくもな差異化に走らないヒューマニズムは可能だろうか。フーコー、デリダ、ローティらが切り拓いた現代思想の倫理‐政治的地平に、本書が挑戦を投げかける。
目次
第１章 哲学、歴史、批判
第２章 理性への憤怒
第３章 共約不可能性そして他者性との再会
第４章 ハイデガーの沈黙？エートスと技術
第５章 フーコー 哲学的エートスとしての批判
第６章 真面目な遊戯 デリダの倫理‐政治的地平
第７章 モダニティ／ポストモダニティの寓話 ハーバーマスとデリダ
第８章 一歩前進、二歩後退 ローティ―リベラルな民主主義と哲学
第９章 ローティのリベラル・ユートピア
第１０章 宥和／断裂
補遺 プラグマティズム、多元論、傷の癒し
