内容説明
本書では、大阪を一つの歴史都市圏としてとらえ、その圏内に関わるいくつかの社会・経済史的諸問題を取扱った論文および史料紹介を以て一冊に構成されている。大坂から大阪への都市的発展の論理と有機的に関わりつつ独自な展開を示した地域を包括して大阪という「歴史都市圏」を設定した。
目次
第1章 大阪都市圏における近代市民的権利意識に関する一試論―議員たちの「権利のための闘争」
第2章 明治中期・私設阪鶴鉄道による大阪市内交通事業参入計画
第3章 近代大阪における伝統的銅精錬業―三菱大阪分析場の事例
第4章 近代大阪の工業化における大阪造兵廠の位相
第5章 世紀転換期における二つの博覧会―一九〇〇年パリ万国博覧会と一九〇三年第五回勧業博覧会
著者等紹介
宇田正[ウダタダシ]
追手門学院大学経済学部教授。主著に『近代日本と鉄道史の展開』(日本経済評論社、1995年)、『京都滋賀 鉄道の歴史』(京都新聞社、1998年)
畠山秀樹[ハタケヤマヒデキ]
追手門学院大学経営学部教授。主著に『住友財閥成立史の研究』(同文舘、1988年)、『近代日本の巨大鉱業経営』(多賀出版、2000年)
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