内容説明
本書では、エスノグラフィーの「対象」「方法」「性質」を略述した上で、内外の教育研究の分野で蓄積されつつある諸実践を、「科学的エスノグラフィー」「職人的エスノグラフィー」「実験的エスノグラフィー」という見出しのもとに整理する。その上で、この方法をめぐる今日的課題を、「科学的方法との関係」「研究対象との関係」「研究の価値」という3つの視点から検討する。
目次
教育研究におけるエスノグラフィーの可能性―「臨床の知」の生成に向けて
仮説生成の方法としてのフィールドワーク
現象学的エスノグラフィー―エスノグラフィーの方法と課題を中心に
内なる異文化へのまなざし―エスノグラフィー実践を導くもの
対話的多声的方法の一様式として―エスノグラフィーの新たな可能性〔ほか〕