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内容説明
エンドトキシンは自然免疫系を動かす代表的な因子で、それによる正と負の反応は本質的に同一機序で起こり、その違いの多くは反応の強さの量的違いに帰される。すなわち、エンドトキシンに対する適度の反応はマクロファージを中心とする自然免疫系の機能発動と適応免疫系の賦活による生体防御への寄与をもたらし、過度の反応はエンドトキシンショックを招き、生体を危機に陥れる。エンドトキシンはこれらの両極端にまたがる広汎な生体反応をもたらす極めて活性が高い物質である故に、多くの研究者を魅了し、また、種々の障害克服の努力が行われてきた。日本エンドトキシン研究会では2000年もまた基礎から臨床に亘る種々の研究が発表されてた。本書は、その記録である。
目次
第1章 特別寄稿(エンドトキシン認識にかかわるToll受容体とそのシグナル伝達;エンドトキシン炎症の展開におけるサイトカインの役割)
第2章 構造と活性
第3章 受容体とシグナル伝達
第4章 炎症性サイトカイン
第5章 ショックとその防御
第6章 臓器障害
第7章 治療へのアプローチ
第8章 測定法の検討