感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mi ya
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数多くの論文や研究者を引用しており、筆者の意見を補強する形がとられている。マナーとはなにか、マナーを破る心理とはなにか、などについて書かれており、主観的ではあるがモラルの低下が叫ばれる昨今において一読する価値があるのではないだろうか。しかし、この本を手にする人間はそもそもマナーを厳しく守っていそうだろうが…2019/04/18
Atsumi_SAKURADA
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「他者から受ける不快感」としての迷惑に関する研究の英語論文の蓄積は「ほぼ皆無」(4頁)ということで、比較的新しい知見は日本での論文を、背景の理論については古典的な英語文献を中心に引用し、議論が整理されています。切り口として迷惑行為の認知者、行為者、そして状況の観点が提示されていますが、本書は認知者以外の観点が主です。とはいえ、こうした知見の偏在(が実際だったとして)の要因は何か、そして迷惑行為の認知および不快感の喚起の過程とその調整要因にも、研究上の関心が向けられても不思議はなさそうです。2024/08/26
ぴょんpyon
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命令的規範(多くの人が取るべき行動)と記述的規範(多くの人が実際に取っている行動)の2つがポイント。ルール、迷惑・逸脱行動、正しさ、のそれぞれが何を表しているか、一歩ずつ考えるプロセスが示される。迷惑を被る側が歩み寄る方策はよく議論されている。しかし明示されたルール(法律など)に違反する明らかな「迷惑」に対してや、迷惑行動を具体的に抑止する方法に対しては、上手く言及を避けている。まとめでは考えることの重要性が強調されるものの、迷惑を掛ける側へ言及が無いのは社会心理学とはこんなものかと思わずにはいられない。2022/06/04
ジム
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ルールって守ろうとするより作りたがるんだよな。2019/05/11