内容説明
認知心理学の特徴は、人の心の動きを情報の処理過程ととらえ、メカニズムのモデル化を図るところにある。また、現代の認知心理学研究では、実際の人の生活の中でのそれらのあり様を考えていく必要がある。本書ではそうした考え方から、これまでに明らかになった認知過程に関するモデルを幅広く紹介・解説する。さらに、代表的な研究領域をとりあげ、「人の実際の生活と認知過程の関係」についても、これまでの知見と考え方の枠組みを明らかにする。認知心理学をはじめて学ぶ大学生、通信教育等で独習する方にもおすすめの一冊である。2色刷。
目次
認知心理学とは何か
第1部 内部での情報の流れとしての認知過程(パタン認識から作動記憶へ;エピソード記憶、潜在記憶、潜在学習;言語を理解する心のはたらき―状況モデルとは何か;問題解決と意思決定)
第2部 認知過程を統制する要因(注意と実行制御;知識という記憶、文化と認知過程;認知の状況依存性;老年期における認知心理学)
第3部 日常生活の中に見る認知過程(裁判と心理学;認知的人工物のデザイン;安全)
著者等紹介
原田悦子[ハラダエツコ]
1981年筑波大学第二学群人間学類卒業(心理学主専攻)。1986年筑波大学大学院博士課程心理学研究科心理学専攻修了。日本アイビーエム(株)東京基礎研究所研究員(認知工学グループ)、法政大学社会学部専任講師、助教授、教授を経て、筑波大学人間系教授。教育学博士(筑波大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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