内容説明
本書では対人的影響のうち「意図的な対人的影響」についてより焦点を絞り、日常的によく起こりがちな依頼・要請、説得を主なテーマとして論じている。どのように相手に働きかけると、相手はこちらの望むように行動してくれるのか?働きかけられた相手はどのようなプロセスで自分の反応を決めるのか?こういった具体的な働きかけ方や、働きかけの効果性、また、働きかけられる相手の反応過程などについて解説した。
目次
1 対人的影響―他者に影響を与える
2 意図的でない対人的影響
3 依頼・要請
4 説得と態度
5 説得の規定因―受け手の応諾を引き出す要因
6 説得のモデルと理論
著者等紹介
今井芳昭[イマイヨシアキ]
1958年埼玉県に生まれる。1981年学習院大学文学部心理学科卒業。1988年東京大学大学院社会学研究科社会心理学専門課程博士課程単位取得満期退学。東洋大学社会学部教授。博士(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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風太郎
5
どうすれば、異なる意見を持つ人が、自分の意見を受け入れてくれるのかを、依頼や説得を行った時、相手に起こる心理学的反応を説明したうえで提案してくれています。このシリーズ、わかりやすくて助かります。2017/10/09
yurari
3
理論を知っておくと相手の手の内がわかって良い。特にセールスの場面において。2023/01/14
ロク=デモス・ナオ
1
同著『影響力 その効果と威力』と六割くらいは同じ内容。とりあえず、面白かった箇所について。P193の「自己説得」。説得納得ゲームってやつ。――説得する人間と説得される人間のペアを作る。説得する人間に「環境のために個人ができること」を自由に考えさせ、それを元にもう一人の人間を説得させる。その人間はその人間で反論し、説得する側の人間はさらにそれに応答する。そうするとどうなるか。説得を行なっていた側(!)の人間が環境に配慮するような行動を持続的に取るようになるのだ。2012/09/21
マナミオオノ
0
ゼミの先生の書かれた本。社会心理学入門書として読みやすい内容だった。最後に人を説得させる一例が載っていて、そんな風に人の気持ちの方向性に影響与えられたら、そんなテクニックを使って日頃から人と向き合えたら無敵になれそうな気がした。2015/02/02