内容説明
線形代数学は大学の初年級において、微分積分学と並行して履修する数学科目である。現象の分析的手法(これを数学では解析と呼ぶ)を微分積分学で学ぶのに対して、線形代数学では統合的手法(代数)を学ぶといってよいであろう。これら二つの数学が大学に入ってまず教えられる理由は、これらが理系の自然科学はもちろんのこと文系の社会科学などにおいても広範に利用されることによる。本書はおもに将来線形代数を必要とするこれらの専門分野を志す学生に向けて書かれた線形代数の入門書である。
目次
第1部 行列と行列式(数ベクトル空間;行列;平面と空間ベクトルの線形変換 ほか)
第2部 ベクトル空間と線形写像(ベクトル空間;線形写像;連立一次方程式 ほか)
第3部 行列の対角化と標準形(固有値;対角化;2次形式 ほか)