イースト新書Q<br> ヒトの遺伝子改変はどこまで許されるのか―ゲノム編集の光と影

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イースト新書Q
ヒトの遺伝子改変はどこまで許されるのか―ゲノム編集の光と影

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  • サイズ 新書判/ページ数 189p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784781680255
  • NDC分類 467.3
  • Cコード C0245

出版社内容情報



石井哲也[イシイテツヤ]
著・文・その他

内容説明

ゲノム編集技術は「クリスパー・キャス9」の登場によって、これまでの技術とは比較にならないほど正確かつ自在にDNAを操作することが可能となった。農業、畜産など様々な分野での利用が期待されているが、とりわけ注目すべきは医療分野だ。ゲノム編集が「ヒトの受精卵」の遺伝子改変に利用されるという、かつてない状況のなかで、われわれは「生命」「家族」をどう捉えるべきか。本書ではゲノム編集の可能性と課題を浮き彫りにする。

目次

1章 ゲノム編集とは何か?―社会を変革する技術(生命をかたちづくる設計図;細胞たちは、なぜ手や足に自ら分かれていくのか;遺伝子はどのように人間の体をつくるのか ほか)
2章 難病は克服できるか?―遺伝子治療の可能性(生まれながらの遺伝子変異;世界初の遺伝子治療;10年後の死亡事故 ほか)
3章 親の望みはどこまで許されるのか?―生殖補助医療の可能性(不妊と体外受精;「親」を探す子どもたち;拡大利用されつつあるPGD ほか)

著者等紹介

石井哲也[イシイテツヤ]
1970年群馬県生まれ。名古屋大学大学院農学研究科博士前期課程修了、北海道大学博士(農学)取得。雪印乳業株式会社研究員、京都大学iPS細胞研究所特任准教授、科学技術振興機構調査役を経て、2013年より北海道大学安全衛生本部特任准教授、2015年より同大学安全衛生本部教授。生命倫理、特に医療と食のバイオテクノロジーと社会の関係を研究分野とする。読売、朝日、毎日新聞などへの寄稿、市民向けの講演やサイエンスカフェ登壇、NHKの「視点・論点」やラジオ出演でも活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

19
#感想歌 好奇心原爆細菌兵器など悪の道具の源泉なのか2017/08/02

shikada

11
ゲノム編集の可能性と今後の展望をまとめた一冊。ゲノム編集による治療は、HIVや白血病やガンなど従来の方法では治療が困難だった病気を回復させる可能性を持っている。ただし、もしオフターゲット変異(編集するゲノムを誤る)が起きた場合は副作用が、細胞が死ぬまで続く(一般的な飲み薬の副作用は、体外に排出されるまでの短期間だけ)。ヒトの受精卵に対する編集については、国際的な合意づくりが必要。いわゆるデザイナー・ベビーを生み出すことは、現在の技術では困難。2019/05/03

GASHOW

7
ゲノム編集といっても、60兆個の細胞に作用させるのはむずかしい。眼や臓器などの本人用の再生には希望がある。ヒトの遺伝改変をGMOの穀物におこなっているようなものだとそれはこわい。小麦やトウモロコシの世界では遺伝子操作されたものが主流だ。ヒトが有性生殖なのはウイルスとの戦いのなかバリエーションによって生存させてきたのにほかならない。遺伝子改変でできることをパターン化するとそれらの全滅のリスクもある。人が病気になったときに遺伝子操作されたことが原因と思うとそれはまたつらいだろう。2017/11/14

Shu

4
ゲノム編集とはどういうテクノロジーか、また何ができるのか。今、実際になにができているのか。そして、この神の領域のような技術に対する倫理観などの世の中の議論は今どういう流れなのか。といったあたりが読みやすく書かれている。同テーマの本は3冊目だが、特に技術の解説が一般人に一番わかりやすくなされていると思う。図もわかりやすく効果的にあって、よい。少し残念なのは、医療的な応用の話ばかりで、畜産などの食糧問題への応用の紹介がなかったこと。でも、あとがきで続編としてそのあたりを紹介するとあるので、楽しみにしておく。2017/03/12

kenitirokikuti

3
ルイーズ・ブラウンは1978年に初の「試験管ベビー(いまは体外授精と称する)」。その後、体外授精による出生は世界で500万人ほどに達した。1992年は顕微授精(動きの悪い精子を卵に放り込む)▲ヒトゲノム編集の3つのアプローチ。1.受精卵を取り出し、遺伝子改変を施す。2.母体から採卵して行う。3.精巣から精子幹細胞を取り出して行う。2017/03/19

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