出版社内容情報
橋本治[ハシモトオサム]
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内容説明
「SEXは人間が生きていくためのエネルギーであり、生きることの核心だ」。SEXにまつわる疑問をひとつずつ丁寧に解きほぐす、1993年刊行の不朽の名著が新装版で復活。男らしさ、女らしさ、大人らしさとは。「母親になる」ということ。「父親であること」と、思いやり。「欲望」とは。同性愛は「ヘンなこと」じゃない。中高生から大人まで、SEXをまじめに考えるための、唯一無二の性教育の本。
目次
こども―まだSEXを考えなくてもいい頃
Hなことばかりが気になっちゃう
もうこどもじゃない、でも、まだ大人じゃない
「かわいい」ということ
「第二次性徴」という時期
男らしさ、女らしさ
大人らしさ
はじめて“それ”がやって来た―初潮とはじめての射精
オナニーがSEXの基本
「性交」って、なんだ?〔ほか〕
著者等紹介
橋本治[ハシモトオサム]
作家。1948年、東京生まれ。東京大学文学部国文学科卒業後、イラストレーターとなり、1977年、小説『桃尻娘』でデビュー。小説、評論、戯曲、エッセイ、古典の現代語訳などさまざまなフィールドで活動。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケー
9
語り口がやわらかで読みやすい。でも少し男子に対して厳しく接しすぎのような感じも受けた。あと、解説が二村ヒトシさんなのはものすごく納得。絶対大きな影響受けていると思うもん、二村さん2021/03/13
カリスマ
8
SEXが自分にどういう意味を持つのか知ることができた。生理のメカニズムとか知らなかったのでめっちゃ勉強になりました。「「男らしさ、女らしさ」には、必ず「その人間にとっての」という条件がつく。」「「快感」というものを手に入れるのだったら、それと引き換えに、それに相当する「みじめさ」という代償をはらわなけらばいけない。」「「こういうふうにやるんだ」と思う通りのことをすればいい。それが、あなたにとっての「正しいSEX」です。」「「恋」というものは自信を生み、それと同時に(中略)激しい失望も自身の喪失も生む。」2024/08/10
2兵
5
橋本治さんの本は、まだ二冊目だが、この人の文体は理屈っぽいけれど、分かりやすいから好きだ。本書も、タイトルから想起されるようなふざけた本ではなく、SEXというものについて、とにかく大真面目に考え抜いた本であるという印象を受けた。また、90年代前半の本だが、多様性(同性愛など)について肯定的に捉えた書き方がなされており、今読んでも勉強になるところが多かった。「友情というのは、SEXぬきの恋愛である」「SEXの段階=自分が納得できるようになっていくためのプロセスである」など、金言が連発されている。2023/10/08
りょうちん
3
この本を電車で読んでいると、タイトルを二度見する人がよくいます。その反応を楽しんでいましたが、その後カバーをかけました。そう、みなさんこのタイトルには、興味を惹かれると同時にた恥じらいも感じますよね。この本は30年以上前に中高生から大人たちに向けてかかれた本だそうです。著者の本業は小説家なので、わかりやすい文章である反面、エモーショナルかなとも感じられました。ぼく的には人生の先輩からの「ひとつの意見」であり、読者がこれを読んで「自分で考えること」を促しているかなとも読み取れました。拾い読みでもよいかな。2025/01/25
rosie
1
他者との関係についてのお話。対象年齢が低いからか、『恋愛論』に比べてかなり優しい。スラスラ読んじゃったけど、もっとじっくり考えてもよかった。煮詰まっている時、橋本さんの本を読むと救われる感じがする。知りたかったことがきちんと書いてあるから。読んだ後、考えたことを実践するのがとても難しいけど。新年だし、頑張りたい。2023/01/03