イースト新書<br> ルポ 不機嫌な老人たち

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イースト新書
ルポ 不機嫌な老人たち

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  • サイズ 新書判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784781651262
  • NDC分類 367.7
  • Cコード C0230

出版社内容情報



林美保子[ハヤシミホコ]
著・文・その他

内容説明

定年後は、年金でのんびりとした老後を、というのはもはや過去のこと。長すぎる老後、敬老意識の希薄化、早すぎる技術革新、コミュニティー・家庭の崩壊、経済的不安定…、かつて経験したことのないような急激な社会変化の中で戸惑い、傷つき、苛立つ老人たち。当たり前としてきた価値観がことごとく否定され、「暴走老人」、「困った高齢者」、「わがまま老人」といった言葉で揶揄され、社会問題としてセンセーショナルに取り上げられる、彼らの本当の胸の内とは。その被害と実情を、被害者、専門家、高齢者への丹念な取材から読み解く。

目次

第1章 従業員を悩ますシルバークレーマーたち―なぜ、高齢者の客はイラついているのか
第2章 ネットに呑み込まれる人々―デジタルシニアの落とし穴
第3章 場違いの現役感をまき散らす元管理職たち―なぜ、普通のお年寄りになれないのか
第4章 寂しいお年寄りたち―口をつぐむ男性、しゃべり続ける女性
第5章 老成しない老人たち―“元気”と“機能低下”の狭間で
終章 長い老後を機嫌よく生きるには

著者等紹介

林美保子[ハヤシミホコ]
1955年北海道出身、青山学院大学法学部卒。会社員、編集プロダクション勤務などを経て、フリーライターに。経営者や著名人インタビュー、エンタメ系など幅広い分野の記事を担当する。2004年、より社会的な分野にシフトするために一旦仕事を整理。ボランティア活動を始め、その間、精神保健ボランティアグループ代表も務める。2012年、フリーライターに復帰。以後、経営者インタビューや、高齢者関連など社会問題をテーマにした取材活動に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mint☆

109
以前病院で働いていた時、高齢の方は理不尽に怒る人が多いなと感じていた。読んでみると"確かにいたなこういう人"と正直ウンザリしてしまう。暇で元気だと不機嫌になるようだ。前頭葉も衰えて感情の抑制もできない。今の社会は決してお年寄りに優しいとはいえない。ただ本人も歳を取ったことを自覚しないと辛い老後になってしまう。年功序列男尊女卑の時代を過ごしてきた世代も徐々に減ってくるのでこれからはそういう人たちも減ってくるのかな。これから老後を迎える自分たちの世代はどういう問題が出てくるのだろうか。2020/11/28

funuu

13
いわゆる勝ち逃げ組の団塊の世代。私は著者と一緒のポスト団塊だ。この世代の扱いには苦労した。仕事はそれほどでかなくても年功序列でそれなりの地位と年収を得ている世代。55歳すぎたあとはお荷物の人が多かった。ただ私たちポスト団塊世代もその下からすれば団塊と変わらないかもしれない。個人的にはそれなりの大学からそれなり会社に勤務し64歳まで勤務。年金も企業年金がありそれなり。今振り返ってみると運が良かった。まあ切れるのはやめようと思います。2021/07/27

てくてく

7
著者の母親のようにウチソトで態度が変わり親しい人を選んで攻撃的になる人、店などで必要以上になれなれしかったり、ボランティア活動に熱心な人が攻撃的に市役所職員を叱責したり、「あんたも年をとったらこうなるんや」と言われてみたり、定年退職後も元気だけれど居場所がなくなっている人や何かと不安な人が他の人にあたる状況などを紹介していてうなずくことが多かった。自分がそうならないように注意しなければならないし、母との困った関係は現在進行形なので、何だかなぁと思った。2023/07/09

裏鬼門

7
来た道じゃ、若者を叱るな。行く道じゃ、老人を大切に。 とんでもない!?2021/05/04

kikupika

6
いやー、年を取るってことはこんなに切なく情けない結果をもたらす可能性があるというのはつらいものだ。私もマゴが生まれて日々老化の道をたどっているわけだが、体力、知力、想像力、認識力、どれもこれも少しづつ衰えてしまう…。前頭葉の問題もあるだろうけど、自分が情けないと思ってしまう言動は避けたいものだなあ…。みんなそれぞれの人生を生きてきたから処方箋は人それぞれだし、魔法の薬があるわけでもなく。品位のある年の取り方をして、自分で納得できる老後を過ごしたいけど、これからどうすれば一番いいのかしら…。2021/01/14

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