出版社内容情報
片田珠美[カタダタマミ]
著・文・その他
内容説明
ベテランと若手、正社員と非正規。家庭持ちと独身。男と女、夫と妻…。立場の異なる者が互いに「自分だけが損している」と訴え、相手の悪口を言う。ときには「自分は“被害者”なのだから、“加害者”である相手に鉄槌を下す権利があるはず」と信じて攻撃する。このように誰もが被害者意識を抱いて不満と怒りを募らせ、「自分だけがつらい」と訴える現代社会の構造を人気精神科医が分析する。実際に診察したケースや時事問題などの具体例を挙げながら、より弱い者に怒りを向け変える「置き換え」と何でも他人のせいにする他責的傾向をキーワードに、鋭く切り込む。
目次
第1章 被害者意識が生む懲罰欲求
第2章 怒りの矛先がずれる社会
第3章 過度に要求されるコミュニケーション能力
第4章 威信の失墜がかき立てる不安
第5章 一億総他責社会
第6章 過渡期を生き抜く処方箋
著者等紹介
片田珠美[カタダタマミ]
広島県生まれ。精神科医。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士(京都大学)。フランス政府給費留学生としてパリ第8大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。DEA(専門研究課程修了証書)取得。精神科医として臨床に携わり、臨床経験にもとづいて、犯罪心理や心の病の構造を分析。社会問題にも目を向け、社会の根底に潜む構造的な問題を精神分析的視点から研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えちぜんや よーた
すーさん
香菜子(かなこ・Kanako)
aloha0307
りょう