出版社内容情報
香山哲[カヤマテツ]
著・文・その他
内容説明
不可思議ドイツ移住記最終章。―そして生活は続く。
目次
自分の庭だと思えるエリア
大きな切符・バスの切符
物価より気になる物価の中身
バーリャの工房
語学学校9ヶ月記
味わえば味がする
ドイツの仕事もしたい
誰かの生活必需品
自分のメンテナンス
考え直しながら生きる
散歩に行くまでのあいだ
コペンハーゲンうわの空
自主制作印刷物の集まり
インドアとアウトドア
自分の気持ちにうなされる
休むとよくなることが多い
ドイツではドイツ語が便利
バーリャの工房 その2
ランゲシュランゲ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鱒子
72
1巻は著者の思想入門&身の回りのこと、2巻は社会との関わり実践編、最終巻の3巻は前2冊をさらに掘り下げた総まとめ——というふうに、現時点では思っています(いつか読み返す時また違う感想を持つかもしれませんが)。社会の中で自分らしく生きること、勝手にみな影響しながらも小さな関わりを積み重ねてゆくこと——主張の強い漫画ですが理想だけじゃなく、地に足がついた感じがとても好きです。2021/12/21
seacalf
49
長いプロローグからもう良い。続編を楽しみにしていたシリーズ。今回は作者香山哲さんの思索が中心。ベルリンに実際に住んで感じたことを独自の手法で伝えてくれるのですごく面白いのだが、本作はこれまでよりややパンチが足りないかな。しかし唯一無二とも言える独特の絵世界は健在で、読んで眺めているだけで充分楽しい。ベルリンうわの空は、これでひとまず終了。これからも独自の視点と素直な感性そのままに自分の信じる道を模索しながら生きて、結果をまた作品にして我々に見せて頂きたい。今後がとても気になる人なので新作を楽しみに待とう。2022/08/11
内島菫
15
作品として凝縮されているからか、会社で働いていないせいか、作者は結構自分にも気を使っていてエネルギーがあるなと感じた。中小でも企業で働いていると自分の嫌なものにエネルギーを吸い取られてしまうので、基本的に私はエネルギーというか存在をあまり感知されないように過ごしている。しかしそれはそれで会社は許してはくれないので、ある程度積極的に自分の嫌なことや全く興味を持てないことをよいこととしてやらなければならない。社会や世界に同じようにストレスを感じていても、個人的なベクトルの向きが同じとは限らず、2021/12/05
kuukazoo
11
最終巻かー。名残惜しいかも。quality of lifeについての巻であったように思う。他者や社会と良い関係を結ぶことと自分に余裕を持つことはつながっている。日常の中で自分によりfitする選択をしたり(いいと思う店で買い物するとか)嫌な気分にエネルギーを吸い取られないよう上手くかわす行動をとることもほんの少しずつ自分を、そして社会を変えていく方法なのかも。ベルリンには静かなスーパーもあるそうで、それはとてもいいと思う。語学学校のエピソードが面白かった。行方知れずだった友達が戻ってきてよかった。2021/11/14
umico
8
これでおわりは惜しい。つづき、描いてほしいなぁ。待ってます。2022/09/10