出版社内容情報
尾添椿[オゾエツバキ]
著・文・その他
内容説明
表面化しにくい親からの心理的虐待。その言動が命までをも脅かすものであることに気づいた時椿は、親元から逃げることを決意する。「私が、自分のために生きる選択をし現在の日本で可能な限り縁を切るための手続きをした」その軌跡と具体的方法を描くコミックエッセイ。
目次
第1章 予兆
第2章 確信
第3章 激化
第4章 限界
第5章 脱出
著者等紹介
尾添椿[オゾエツバキ]
2013年イラストレーターデビュー、2016年から漫画家として活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
46
直接暴力を加えられたことはないかもしれないけれど、コミュニケーション力のない両親から学んだせいで友人もできず学校生活にも適応できなかったという幼少時代のエピソードに胸がいたくなりました。私は「いつか家を出ていくんだから今は一緒にいたい」という親の意志で小学生になるまで家で過ごしたため、一年生になった時友人もいなければ先生の話を聞くこともできず大変苦労したので、共有できるところがあったからです。分籍をはじめ、様々なプロセスや法的措置を丁寧に説明してあり、勉強になりました。2022/10/04
長くつしたのピッピ
25
暴力や性的虐待、ネグレクト。虐待は様々な形で小さな子供を傷つける。言葉の暴力と極端な束縛により心身を病み、やっと親の呪縛から解放されたサバイバーの物語。著者の説明不足の面が多々あり、理解できない展開もあったが恐らく当時は混乱していたのでうまく説明できていないかもしれない。親から解放され、一人で生きていく決心が出来てよかった。被虐待児は、自分が悪いと思いがちで、親の愛情欲しさに親から離れることが出来ないようだ。親は子供を所有物とみなし、自分の意に添わない子供はいらないと言う現実に早々に気づいてほしい。2022/05/30
もちもちかめ
19
毒親本は避けていたけれど、文春で紹介されていたのを読んで速攻検索、名古屋で一冊しか無いとのことで三省堂名古屋本店にはるばる出かける。刺さらない人には全く刺さらないけど私にとっては死活問題。感想としては母親の傾向がガチで同じだけど、私のほうが全然マシでドン引き。リンゴアレルギーと診断されたその日の夕食のカレーに、リンゴわざわざ入れられるとかすげーね。なんで食べないのー?大げさなんだからーだって。気色悪くて吐きそう。私との違いはもう一点、この著者めちゃくちゃ頭いい。親をオカシイって学生の頃から見抜いてた。2023/11/12
ごへいもち
15
母子とも発達障害っぽい。辛いね2021/09/30
めぐ
6
ネットで途中まで読めたので続きが気になり紙で読了。アスペでネグレクト寄りの毒親。色々見てきた人としては比較的マイルドな虐待で、人によっては親がヤバイ事には気づかず、死ぬまで鬱で部屋を出られず人生を棒に振りかねないような匙加減。早目に心理的距離を取れた著者は偉い。具体的な逃げ方や戸籍閲覧制限などまだ親元にいる人達は参考にしてね、という所がメインのようで。私にも著者が述べているような障害が多々あるが、虐待の後遺症の可能性が高いのか。今生き残れているのは死後の夢では?と疑う程の生育環境だったのでまず確定だろうな2023/11/22