- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
出版社内容情報
木澤佐登志[キザワサトシ]
著・文・その他
内容説明
「ネットの向こう側」に広がるアンモラルな領域を克明に描き出した新時代のノンフィクション!!
目次
第1章 暗号通信というコンセプト
第2章 ブラックマーケットの光と闇
第3章 回遊する都市伝説
第4章 ベドファイルたちのコミュニティ
補論1 思想をもたない日本のインターネット
第5章 新反動主義の台頭
第6章 近代国家を超越する
補論2 現実を侵食するフィクション
著者等紹介
木澤佐登志[キザワサトシ]
1988年生まれ。中央大学経済学部国際経済学科卒。ブロガー、文筆家。インターネット文化、思想など複数の領域に跨った執筆活動を行う。kzwmn名義で『シックスサマナ』にて「ダークウェブの歩き方」を連載(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
らぱん
53
読み応えのある本だった。電脳世界のルポルタージュと言えると思う。曖昧に捉えてた事象のいくつかは像を結び、未知を知り理解の喜びもあったが、情報量が多く考えることも多く、読了はしたが消化しきれない。インターネットを生い立ちから辿り、全ての人に開かれた情報世界「地球村」という理想は儚いものとなりつつあるが、その思想が形を変えて生きているのは面白い。また日本ではその思想の部分がすっぽり抜けているとの指摘に納得した。オルタナ右翼の出生に関わる部分や新反動主義を掲げるニック・ランドなど掘り下げたい宿題を多く貰った。↓2019/08/26
Kentaro
40
ブロックチェーン上に国家を作ろうという動きがある。それがビットネーションだ。ビットネーションでは、国民はたとえ地球上のどこに住んでいようと、IDと紐付けされている限りビットネーションの国民を名乗ることができる。しかし、ブロックチェーン上に国家を作れる──これは言ってみれば、誰でも国家を作ることができると言っているのに等しい。その結果、自律分散型バーチャル国家が乱立する未来像は、ある意味では新反動主義が夢見た自律分散型都市国家群のビジョンとも近い。世界はますます分散化/断片化/島宇宙化していくかもしれない。2019/03/08
ばんだねいっぺい
31
ダークウェブについての概要と哲学的考察の数々。違法サイトの運営者が、仮の名前のままでは、怪物だが、捕まえて、実名が分かった途端に憑き物が落ちたようになるのを興味深く感じた。昔あったものがサイバー空間に移植されていると思った。2020/12/01
Tenouji
31
欲望に裏打ちされた、人間の想像力・創造力が、インターネット後、どこに向かうのか?人権の基本と考えられている「自由」も、案外、相対的なものかもしれない。それを、新たな地平に求めるのか、人間そのものの発展の減速と合わせて、矮小なものになっていくのか…。個人的には、ブロックチェーン技術を応用した分散アプリケーションに興味が出てきた。人間の唯一性を技術的に解釈したものなのではw。2020/02/09
金城 雅大(きんじょう まさひろ)
31
ダークウェブ、不思議な世界だった。 「信じるも信じないもあなた次第」という都市伝説めいた話にもなりかねないテーマを、きっちりと現実世界として描き出す著者の熱意と情報収集力はすごい。 「知らなかった世界に触れる」。これも読書で得られる嗜好の一つ。2019/03/18