- ホーム
- > 和書
- > 文芸
- > 海外文学
- > その他ヨーロッパ文学
出版社内容情報
ハビエル・シエラ[ハビエルシエラ]
著・文・その他
宮?真紀[ミヤザキマキ]
翻訳
内容説明
その絵は異端か?15世紀末のミラノ。ローマ教皇庁を揺るがす、ダ・ヴィンチの壮大にして緻密な計画に異端審問官が挑む―
著者等紹介
シエラ,ハビエル[シエラ,ハビエル] [Sierra,Javier]
1971年スペインのテルエル生まれ。マドリードでジャーナリズムを学び、95年に初の著書を出版する。オートフィクション風の新作『El Maestro del Prado』は2013年スペイン国内で年間ベストセラー1位に輝いており、スペインミステリーの担い手として今最も注目されている作家。本国ではテレビやラジオへの出演者としても有名である
宮崎真紀[ミヤザキマキ]
スペイン語圏文学・英米文学翻訳家。東京外国語大学外国語学部スペイン語学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
110
ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」の絵はむかしミラノに2回ほど行ったときには期待していたのですが修復中で見れませんでした。主人公が回想のかたちで、この絵に込められた謎などについての物語をうまく読ませてくれます。背景的なことを知っていた方がより面白いのでしょうが、まあなくてもダ・ヴィンチに興味のある人は楽しめます。2017/10/28
Panzer Leader
37
15世紀末のミラノを舞台にした「最後の晩餐」を巡る知的好奇心を満足されるミステリー。ダヴィンチがこの絵画に一体どんなメッセッジーを託していたか最後まで興味を持って読み進められた。塩野作品でお馴染みのアレクサンデル6世やチェーザレ・ボルジアも名前が出てきた程度で、この年代の人物・歴史にそんなに詳しくないため、「ダ・ヴィンチ・コード」や「薔薇の名前」ほど読みやすくはなかった。それにしても異教徒はともかく異端派に対する強硬手段の容赦無さは、過去の出来事とは言え末恐ろしくなる。2017/08/16
佳乃
34
『最後の晩餐』あの絵画一枚に思いもよらない思いがあったとは驚きでした。宗教一つとっても、色んな蟠りや争い。異端者扱い。ほんの少し違うだけで、その思想と違うと判断され追いやられる。みんな違って、みんないいと思うのだが・・・それが人を貶めたり、傷つけあうのもあってはならないが、自分の神が一番。それはそれで結構、それを他者に強要してはならないし、まして殺人を犯してもならない。宗教問題は永遠の課題かもしれない。2016/11/07
飛鳥栄司@がんサバイバー
25
これはダヴィンチが好きな人にはたまらない。15世紀のミラノで繰り広げられる「最後の晩餐」を巡る謎解き合戦。異教徒をローマ教皇庁にしきりと告発する<預言者>とは誰のことかという謎からスタートして、途中殺人事件も発生するけど、そんなのは話のツマでしかなく、「最後の晩餐」に隠された秘密とはなにかにスポットがあてられる。これがまたキリスト教の薀蓄がたっぷり盛り込まれており、眩暈がするくらいに濃厚。中世代のキリスト信仰の揺らぎや当時絵画に秘めたメッセージ性の重要さとは何かを教えてくれる。謎は作者が解くものなのかも。2015/07/09
emitaku
19
〝暗号〟という言葉から想像していた、血湧き肉踊る系のエンタメとはぜんぜん違った。作者がスペイン人だからなのか、かなり濃いカトリックの世界が立体的に迫ってくる。いろいろな謎も含め、〈最後の晩餐〉の魅力は半端ないなとあらためて思う。レオナルド師の生出演も読みどころ。1490年代のミラノへいざなってくれます。ああ、おもしろかった。2015/03/26