出版社内容情報
田山花袋[タヤマカタイ]
著・文・その他
内容説明
家庭があり、知識も分別もある中年作家の竹中時雄は、平凡な日々の生活に鬱屈とした心情をつのらせていたが、ある日横山芳子という女学生を弟子にとることにする。はじめのほうこそは仲睦まじい師弟であったふたりだが…。作者の実体験をもとに現実を赤裸々に描いた自然主義文学の代表作『蒲団』他、『一兵卒』『ネギ一束』『少女病』を漫画化。
著者等紹介
田山花袋[タヤマカタイ]
1872~1930。栃木県出身。幼少より漢詩文、桂園派の和歌や西洋文学に親しみ、島崎藤村や森鴎外と交流。出版社に勤めながら作品を発表。『蒲団』は読者、文壇に衝撃を与え、日本の代表的な自然主義作家となる。晩年は宗教的、精神主義的作品を多く残した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kyon
11
あれっ、蒲団ってこんな話だったの?妻子ある中年男の弟子への恋情というか、妄想?もっとかたい話かと思ってました(笑) 漫画で読んでしまったので、文学っぽくなくなってしまってる。後日ちゃんと小説で読みなおしたいです。2021/05/05
おくてつ
5
まんがで読破を読破するシリーズ。 文学史で、田山花袋・蒲団と覚えたのがこれなんだなと思いながら。 でも、中年おっさんの変な妄想話なんだよな。2018/10/15
Hiroki Nishizumi
4
このシリーズは未読本の内容が分かるだけでも儲けものだ。蒲団は文学史で習ったきり。妄想小説とも言えるが、オッサンになると気持ちが良く分かったりするな。2019/07/21
チェ・ブンブン
4
大学の先生にお勧めされた本を試しに漫画で挑戦。「蒲団」もそうだが、「少女病」のロリコン具合が半端ない。明治時代ぐらいの雰囲気を残しつつ、やっていることが現代ティックで大爆笑の代物でした(ストーカー行為、妄想具合、ツンデレetc)。早速Kindle購入。ラノベ感覚で読めそうなので楽しみだ。個人的には「少女病」推し。2013/05/05
しらたま
3
漫画で読むとまた違う印象を持つことを認識した。『蒲団』においては特に竹中時雄がよき師として客観的に見ることができた/『少女病』での世の中に対する言葉一つ一つが見るに耐えないほど悲痛だった。2018/02/08