内容説明
能村登四郎を師とし人間の肌触りを大切にする抒情性から出発した大牧広は、したたかな批評精神をもって戦後日本をみすえた昭和一桁生まれの俳人である。その俳諧魂は屈折した哀愁をただよわせ、悲しみの眼差しをやどす。一介の庶民であることの誇りを失わず、時にその怒りを作品にぶつけつつ都市生活者として生き抜いた一俳人の全句集である。既刊10句集に『朝の森』以後を加えた作品4,176句を収録。解題・年譜・初句索引・季語索引。
目次
父寂び
某日
午後
昭和一桁
風の突堤
冬の駅
大森海岸
正眼
地平
朝の森
『朝の森』以後
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