内容説明
句集名の『朝晩』は、文字通り朝と晩であるとともに、いつも、常々、日々の暮らしの中で、という意味合いが込められている。二〇一二年以降の作品から三六〇句を収録した第五句集。
目次
1 単身赴任
2 夏野行く
3 遠回りして
4 春暁の灯
5 いつか欲し
著者等紹介
小川軽舟[オガワケイシュウ]
昭和36年2月7日、千葉市生まれ。昭和59年東京大学法学部卒業。昭和61年「鷹」入会、藤田湘子に師事。平成11年「鷹」編集長。平成17年藤田湘子逝去により「鷹」主宰を継承。句集『近所』(第25回俳人協会新人賞)、著書『魅了する詩型 現代俳句私論』(第19回俳人協会評論新人賞)ほか。俳人協会評議員、毎日新聞俳壇選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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双海(ふたみ)
11
とにかく装幀が美しい。取り合わせの句はなかなか難しいな。自分に力がないせいで理解が及ばないと感じる。2020/02/10
豆ぐみ
2
2019年ふらんす堂刊。「鷹」主宰の第5句集。好きな句を抜き書きすると、〈バスタオル胸に取り込む躑躅かな〉〈手がのびて土筆思はず目をつぶる〉〈校章の刺繍の厚し四月来る〉〈汐干潟生類のこゑふつふつと〉〈八月や古書にしふねき煙草の香〉〈冬尽きて空に無数の擦過傷〉〈昇りつつ霾天見上ぐ春の人〉〈おるがんは雲踏むごとし春惜しむ〉〈めらめらと氷にそそぐ梅酒かな〉〈埋め立てて育つ港や滑莧〉などなど。〈関係ないだろお前つて汗だくでまとはりつく〉が集中で異色。2019/07/22
pirokichi
0
先頃発表された第59回俳人協会賞を受賞した、鷹主宰小川軽舟さんの句集。〈レタス買へば毎朝レタスわが四月〉〈晩春や人の手首に時間見て〉〈梅雨の日々ジャージでゆるく暮らしたく〉〈遅刻メール梅雨の満員電車より〉〈梅咲いてユニクロで買ふもの軽し〉〈サイダーや有給休暇もう夕日〉など、サラリーマンの何気ない日常を描いた句に特に惹かれた。装幀もイラストも素敵。ふらんす堂の本は美しいな、とあらためて。2020/02/01
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