出版社内容情報
◆第十句集
敗戦の年に案山子は立つてゐたか
戦争体験の一証言者として
老…◆第十句集
敗戦の年に案山子は立つてゐたか
戦争体験の一証言者として
老境に安んじることなく
反骨魂をもって俳諧に生きる著者の
渾身の新句集。
◆自選十五句より
鳥雲にヒトはめげずに希望抱く
夏草と引込線の睦みゐて
見下しても見下しても蟻穴に入る
父とつくりし防空壕よ八月よ
芒山一本づつが傷だらけ
戦中や兵擲たれゐし芒原
地下街に売られし芒自暴自棄
遠くなる老のまなざし白甚平
軍神の生家朽ちゐて草いきれ
達観は嘘だと思ふ新生姜
大牧広[オオマキヒロシ]
著・文・その他
内容説明
戦争体験の一証言者として老境に安んじることなく反骨魂をもって俳諧に生きる著者の渾身の新句集。
目次
初音―平成二十八年
晩夏―平成二十九年
冬日燦―平成三十年
著者等紹介
大牧広[オオマキヒロシ]
昭和6年東京生れ。昭和47年「『沖』新人賞」受賞。昭和58年「『沖』賞」受賞。平成元年「港」創刊主宰。平成17年「俳句界特別賞」を森澄雄氏と共に受賞。平成21年第六十四回「現代俳句協会賞」受賞。平成27年句集『正眼』により第三十回「詩歌文学館賞」受賞。第四回「与謝蕪村賞」受賞。第三回「俳句四季特別賞」受賞。平成28年第十五回「山本健吉賞」受賞。平成30年『俳句・その地平』により「文學の森特別賞」受賞。現代俳句協会名誉会員、国際俳句交流協会会員、日本ペンクラブ会員、日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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