出版社内容情報
◆第四句集
遠祖は一領具足植田守る
大野林火先生は、還暦を迎えるに当たり、如何に老いるかを命題と…◆第四句集
遠祖は一領具足植田守る
大野林火先生は、還暦を迎えるに当たり、如何に老いるかを命題とし、七十代には、如何に死ぬかを命題にされたという。私の場合は命題というほどではないが、この間、巡り来る齢を大事に、明日への夢を失わず、日日を生きようという思いが強かった。これが延いては、如何に老いるかに?がるのではないかと思う。(著者)
◆自選十句
白鳥来銀河を発ちて来しごとく
子鎌切風を?みて飛び立てり
鵜と心通はす烏帽子被りたる
春の雪真珠の育つ海に降る
幼帝の陵に降る木の実かな
夜神楽の帰りの道の怖ろしき
風鈴の音競はせて売りに来る
これよりの未知の八十路や初山河
巫女舞の鈴より木の芽動き出す
管絃祭ぐんぐん潮の差し来たる
開戦日 平成十五年?平成十七年 5
鵜匠の村 平成十八年、平成十九年 41
逃げ水 平成二十年、平成二十一年 61
一領具足 平成二十二年、平成二十三年 89
青嶺 平成二十四年、平成二十五年 125
八十路 平成二十六年、平成二十七年 151
あとがき
松田雄姿[マツダユウシ]
昭和9年 熊本県水俣市生れ 本名 祐二
昭和49年 「濱」入会 大野林火先生に師事
昭和55年 濱賞
昭和56年 濱同人
昭和57年 大野林火先生ご逝去により松崎鉄之介先生に師事
昭和62年 第1句集『矢筈』上梓
平成6年 「百鳥」創刊に参画、同人会長
第2句集『はたた神』上梓
平成7年 柏市俳句連盟副会長
平成10年 第3回鳳声賞(「百鳥」同人賞)
「濱」退会
平成15年 第3句集『鶴』上梓
平成21年 柏市俳句連盟会長
平成27年 柏市俳句連盟顧問
(「百鳥」同人会長、柏市俳句連盟会長辞任)
平成28年 『大野林火言行私録』編著
現在 「日本吟道」俳壇選者
俳人協会会員(昭和54年入会)
千葉県俳句作家協会会員
目次
開戦日―平成十五年~平成十七年
鵜匠の村―平成十八年、平成十九年
逃げ水―平成二十年、平成二十一年
一領具足―平成二十二年、平成二十三年
青嶺―平成二十四年、平成二十五年
八十路―平成二十六年、平成二十七年